うつ病あるある!?寛解ってなに?治癒じゃないの?
うつ病関連のSNSやブログでこんな言葉を聞きませんか?

- ゆっくり寛解を目指しましょう!
- なんとかうつ病の寛解が出来ました!
寛解って難しい単語ですよね。
うつ病になってから初めて聞いたという方も多いはずです。
先ほどのセリフからも「多分、治癒か完治のことかな」と予想されたと思います。
ではなぜ「治癒」と言わず「寛解」というのでしょうか。

そこにはうつ病ならではの性質が関わっているんですよ。
寛解と治癒の違いって?
まず寛解ですが「かんかい」と読みます。
Oxford Languagesによると意味は
《名・ス自》
全治とまでは言えないが、病状が治まっておだやかであること。
と定義されています。
寛:ゆっくりと
解:とけていく
そんなイメージの言葉と言えるでしょう。
一方、寛解と対として治癒「ちゆ」があります。
先ほどと同じくOxford Languagesによると意味は
《名・ス自》
病気・けがなどが直ること。
と定義されています。
一般的なケガや病気で使われる言葉なので馴染み深いですよね。
「ああ治ったんだ」「完治したんだ」そのようなイメージです。
うつ病はなぜ治癒ではなく寛解を使うのか
結論から言えば
- 治療に時間がかかること
- 再発しやすいこと
が大きな理由になります。
つまり、治癒、完治がとても難しい病気と言い換えることが出来ます。
治療をしながら臨床的に生活がコントロールできる状態になっても再発防止も続けていく必要があります。
「よし、もう大丈夫!」で通院しないではなく、再発防止のために通院は不可欠なのです。
ここが一般的な病気やケガとの大きな違いになりますね。
悲しいかな、これがうつ病の特徴なのです。
あなたも「最近調子がいいなぁ」と思えば「今週はパワハラが最悪でうつ病のひどい頃まで落ち込んでしまった」なんて体験はありませんか?
うつ病はちょっとした環境の変化や外的要因で浮き沈みが顕著に出てしまうのです。
うつ病は、再発するしない、普段の治療のゴールが見えない、の狭間で付き合っていく病気です。
治癒や完治とは言えない事情がここにあるわけです。
だからこそ声を大にして言いたいこと
私は初診で中度のうつ病と診断されました。
初期レベルのうつ病ではなかったのです。
障害手帳を申請したところ2級となりました。
正直、診察を受けるのが遅すぎました。
結果、いまでも寛解は見えません。
先生からも「寛解したね」の診断は出ていません。
いろいろな薬を試しながら、治療に励んでいます。
多分、一生のお付き合いになると覚悟は出来ています。
これがうつ病の実態ですし、寛解すらも難しいのです。
このような経験から言いたいことは「うつ病にならないで!」です。
言い換えれば、少しでも体調や心にいつもと違う違和感を感じたらすぐにでもメンタルクリニックや心療内科で診察を受けて欲しいのです。
結果、うつ病だったとしても初期であればあるほどダメージは少ないですし、再発の可能性が低い寛解で済む可能意が高いと思います。
「うつ病じゃないよ」の診断であればコングラチュレーション!
それがなによりです。
どちらの診断も先生でないとわかりません。
「こんなことで」と思わずに何かあれば今すぐにでも病院に行きましょう。
恥ずかしいことはまったくありません!
あの時診察受けていれば・・・と後悔してほしくないのです。
うつ病は普段の生活だけでなく社会復帰も難しいです。
※参考までにこちらの記事も読んでみてください。
変な思い込みで心療内科に行くのを躊躇したら負けの3つのポイント

自分のため、家族のため、メンクリの存在を覚えておいてくださいね。

ディスカッション
コメント一覧
寛解について理解できました!
病状が治まってるけど、完治しているわけではないんですね。
ありがとうございました!
コージさん、こんにちは。
お役に立ててよかったです。
治った、と油断禁物なのがうつ病の特徴です。
じっくり長い目で見ていきましょう!